プラズマで悪性細胞死滅 卵巣がん治療、効果確認
2012.3.20 13:56特殊な装置で発生させたプラズマを卵巣がんの細胞に照射し、正常な細胞を傷つけずに悪性細胞だけを狙って死滅させることに、名古屋大の吉川史隆教授(産婦人科学)らの研究グループが成功し、19日発表した。
吉川教授は「手術、放射線治療、抗がん剤が現在のがん治療の柱だが、プラズマが第4の柱になる可能性がある。卵巣がん以外のがんにも効果が期待できる」と話している。成果は米科学誌アプライド・フィジックス・レターズに掲載された。
プラズマは通常、大気中で発生させると高温になるが、グループは大気中でも低温のプラズマを発生させる装置を開発。
このプラズマをシャーレ上に培養したがん細胞に照射すると、炎症を伴わずに自ら死ぬ「アポトーシス」という反応を引き起こすことを発見した。
炎症により周りの細胞を傷つけることもなく、がん細胞だけが死滅した。
研究では、約10分間の照射によりがん細胞の7割が死滅。
一方、プラズマを正常な細胞に照射した場合、死滅する細胞数は少なく、ほとんど影響がないとの結果を得た。
今後、アポトーシスがプラズマ照射によって引き起こされる詳しい仕組みの解明を目指す。 http://sankei.jp.msn.com/science/news/120320/scn12032013570001-n1.htm
がん治療にとっては役立つ新しい技術ですね。